新宿区で事業が行われている環状第3号線（薬王寺町）の進捗状況を見てきました。
2022年11月9日に4車線化されている道路ですが、歩道舗装や一部車道の舗装などを行う仕上げ工事が始まっています。
事業概要
環状第3号線は中央区勝どき二丁目から江東区辰巳二丁目に至る延長約26,700mの都市計画道路です。このうち、上記で示す区間では、道路を拡幅する事業が行われています。
事業区間はは市谷仲之町交差点から市谷柳町交差点に至る延長約400mの区間です。2003年1月10日に事業認可を得て東京都が事業を行っています。幅員は27mで、車道は4車線となる見込みです。
基本データ
| 施行者 | 東京都 |
| 延長 | 約400m |
| 幅員 | 27m |
| 事業施行期間 | 2003年1月10日～2025年3月31日 |
| 4車線化 | 2022年11月9日（水）15時ごろ |
| 2022年11月9日現在 | |
最近の発注状況
| 工事 | ||
|---|---|---|
| 発注年度 | 工事名称 | 受注者 |
| ※これ以前は情報収集していません | ||
| 2020年度 | 街路築造工事（2三-環3薬王寺） | 大林道路株式会社 |
| 2021年度 | 街路築造工事のうち安全施設設置工事（３三－環３薬王寺） | 東京土木株式会社 |
| 2021年度 | 街路築造工事のうち道路照明設置工事（3三-環3薬王寺） | 山美津電器株式会社 |
| 2022年度 | 街路築造工事のうち遮熱性舗装工事及び支障物撤去工事（４三－環３薬王寺） | 不調 |
| 2022年度 | 街路築造工事のうち安全施設設置工事（3三-環3薬王寺） | 不調 |
| 2023年度 | 街路築造工事のうち支障物撤去工事（５三－環３薬王寺） | 東京土木株式会社 |
| 2024年度 | 街路築造工事及び舗装工事（６三ー環３薬王寺） | 日本道路株式会社 |
| 委託 | ||
|---|---|---|
| 発注年度 | 委託名称 | 受注者 |
| ※これ以前は情報収集していません | ||
| 2023年度 | 道路整備効果測定事後調査委託（５三－環３薬王寺） | 株式会社四門 |
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写真等
撮影位置はこの通りです。（周辺のGoogleマップ）
現在行われている工事は、「街路築造工事及び舗装工事（6三-環3薬王寺）」で、2025年11月中旬までの予定で、日本道路株式会社が施工しています。
この事業では、2020年度に4車線化をする街路築造工事、2021年度に道路照明設置工事と安全施設工事が行われ、2022年11月9日に4車線化されています。
2022年度には安全施設工事と支障物撤去工事が発注されましたが、いずれも入札不調となっています。
その後、2023年度に支障物撤去工事が再度発注され施工済みです。
工事設計図書等によると、今回の工事では、歩道に植樹桝の設置、仮舗装となっている歩道の舗装、外回りの車道舗装などを施工する模様です。
事業区間南端付近の市谷仲之町交差点です。ここから先、市谷柳町交差点まで4車線化済みです。
この道路は電線共同溝が設置され無電柱化路線ですが、4車線化実施時点では電線類は地上に残っている状態でした。現在までの間に占用企業者による電線類の地中引き込みが完了したと見られ、電柱類は抜柱されています。
市町村の工事などでは、「電線共同溝整備」→「占用企業者による引込み」→「街路築造」→「完成」という手順で施工することが多いですが、東京都の都道では「電線共同溝整備」→「街路築造」→「占用企業者による引込み」→「完成」というように、先に表面整備をすることが多いです。
このように電線類を地中に引き込む関係で、歩道の舗装は仮舗装の状態となっており、今回の工事でインターロッキングブロック舗装による舗装に仕上げられる予定です。
また、歩道には現時点では植栽等はありませんが、今回の工事で植樹桝を設置し、植栽がされるようです。
また、車道の内回りは、2020年度発注の街路築造工事で完成していますが、外回りの一部区間については2車線だった当時の舗装が残っている区間があり、区画線を消した跡が目立つところもあります。
今回の工事では、この2車線だった当時の舗装が残っている区間について、車道舗装を行う模様です。車道舗装は都道では一般的な排水性舗装ですが、中温化アスファルト混合物（MF)を使う模様です。
中温化アスファルト混合物（MF）は、製造時の加熱温度を下げることでCO2排出を低減させたもので、ここ数年から東京都が発注する舗装工事では多く採用されています。
また、車道舗装は遮熱性舗装とするようです。
アスファルト舗装の表面にグレーの塗料を塗布する舗装で、東京オリンピック前には23区内で多く施工されました。
表面温度は施工しない場合と比べて低く、蓄熱しないなどの効果がある調査結果があるものの、気温や暑さ指数に明瞭な差はなく、反射が多くなるため歩行者が受ける熱放射量は強まるという調査結果もあります（参考）。
個人的にもそこまで効果を感じたことがないというか、そこまで施工する必要があるのか少し疑問です。
撮影日：2025年3月25日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。
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