横浜市青葉区の東急田園都市線藤が丘駅前の様子を見てきました。
駅の北側では再整備の計画が練られており、2024年3月には横浜市都市整備局・東急株式会社・学校法人昭和大学が「藤が丘駅前地区再整備基本計画」を発表しています。
現時点では基本計画の策定段階で、都市計画変更・決定もされておらず、もちろん工事も始まっていませんが、今後計画は具体化していくと思われます。
当サイトの方針より計画イメージの転載・引用はしていませんので、横浜市サイトを参照してください。
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藤が丘駅周辺は、東急田園都市線の整備に合わせて行われた下谷本西八朔土地区画整理事業により面的に整備されました。土地区画整理事業は1966年に換地処分され、藤が丘駅も1966年に開業しています。
駅北側には交通広場が整備されていて、路線バスが出入りしています。駅自体は急行は通過する田園都市線のなかでは目立たない駅ですが、近くには国道246号も通っていて商業施設はそこそこ立地しています。
再整備基本計画の対象区域は、駅北側の交通広場や、駅東側の昭和大学藤が丘病院を含む約6haです。
昭和大学藤が丘病院は1975年に開院しています。
駅は高架と法面の上にあって、改札口は線路の下にあります。改札口は南北に2つあり、北側の正面口が駅開設当初からあるメイン口です。
駅の構造や意匠は、一昔前の東急という感じがします。
交通広場の西側には「藤が丘ショッピングセンター」という商店街棟があります。非常にレトロ感ある外観で、主に個人商店などが入居しています。
ショッピングセンター内はあまり人通りはなく、栄えているかといわれると微妙です。
再整備基本計画では、この区域を「駅前街区」とし、高さ31mを上限とする商業・住宅棟を建設する方針としています。
ショッピングセンター内には、東急株式会社による「藤が丘まちづくりステーション」が開設されていました。
ウェブサイトによると、藤が丘商店会や近隣大型マンションが再整備に反対していた姿勢のようですので、それらへの対応ということもあるのでしょうか。(商店会は最近更新がないので姿勢が不明)
東急自体、鉄道整備とともに沿線のまちづくりをしてきた鉄道会社というより不動産会社でありますが、二子玉川・鷺沼・南町田と再開発を行っていて、開業から半世紀経ってもまちづくりに関わっていくのは東急らしいなと思います。
駅北側に商店などが立ち並ぶ通りがあります。基本計画ではこの通りを「にぎわい軸」の1つにしていて、この道路の配置自体は変えないようです。
この通りの北側は「沿道街区」に位置付けていて、「利便性向上を目指しながら、にぎわい軸の良好な景観やにぎわいづくりに配慮した共同化・建替えを誘導します。」と記述されています。
ただ、具体的な再開発建築物の計画などは記載されてなく、どうしてこの区域を基本計画の対象区域に含めたのかなと、その意図が気になるところです。用途地域や地区計画などでここを含めた変更や決定をするつもりなんですかね。
交通広場の北側には、藤が丘駅前公園が立地しています。一部が人口路盤になっていて、地下には自転車駐車場(駐輪場)が整備されています。駅前ながら広場のある公園で、小学生がボール遊びをしていました。
公園の東側には昭和大学藤が丘病院があり、病院の建て替えにあたっては、この公園と場所を交換する形で、ここに病院を建設する模様です。
昭和大学藤が丘病院は、救命救急センターを備えている横浜市北部の重要な病院の1つです。
病院の建て替えは、隣接する藤が丘駅前公園を含む位置に、上限高さ60mとする新病棟を建設する模様です。
この付近は東急田園都市線に向かってかなり勾配のある地形になっていて、基本計画によると、その地形や再整備される公園や緑地を生かした空間をつくる計画にするようです。
いずれにしても具体的な事業の実施はこれからになりますので、どう変わっていくか見ていければなと思います。
撮影日:2024年6月15日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。
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