ブログタイトルの変更を検討しています

横浜市、都筑IC前の都市計画道路「新吉田線」未整備のまましれっと事業終了

横浜市都筑区及び港北区で事業が行われていた横浜国際港都建設計画道路3・3・49号新吉田線が、事業施行期間の延伸を行わず、2022年3月31日をもって都市計画事業を終了していました。市議会議員を含む市民説明は行われていませんでした

周辺のGoogleマップ

新吉田線

都市計画道路「新吉田線」は、大熊東山田線と交わる都筑インター入口交差点から宮内新横浜線に至る延長約1260mの都市計画道路です。1999年3月5日に都市計画決定されたのち、1999年3月26日に事業認可されていました。

計画車線数は4で、1995年に開設された第三京浜都筑ICにランプ構造で接続し、第三京浜の東側では山を切り崩すような計画でした。

なお、関連外郭部として同時に認可されていた「宮内新横浜線」の新吉田南交差点~酒店yokomizo間の約340mの区間(新吉田地区)については、隣接して施行されていた新吉田高田地区とともに、2020年12月22日に交通開放されています。

2021年当時に市のウェブサイトに掲載されていた新吉田線の紹介ページ

新吉田線」は、都市計画決定以降、地元からの反発を招き、事業が進んでいませんでした。

2021年時点で市のウェブサイトに掲載されていた情報によると、事業進捗率は1%で、用地取得率も2%と、極めて低調な進捗でした。

そんな「新吉田線」は、2013年度に行われた横浜市公共事業評価において、「継続(一部見直し)」という対応方針となりました。

見直し内容として「計画道路の位置、構造、幅員、車線数」を見直すこととし、その理由は「路線としての必要性の高さから中止は出来ないが、遂行可能な事業計画の見直しを検討し、事業継続することが妥当と判断しました。」としていました。

しかし、最終の事業計画変更認可時点における事業施行期間は2022年3月31日までで、それ以降事業期間の延伸は行われず、都市計画事業としては終了となりました。(都市計画は廃止されず残っています)

市民説明なくしれっと終了

2026年1月25日の時点で、横浜市ウェブサイトの「各区別の事業中路線」のページには、新吉田線の記載があるものの、リンクは貼られていない状態となっていました。

これについて、横浜市に新吉田線について問い合わせたところ、「このページは2021年から更新されていない。このような状態になっていることに指摘されて気付いた。修正します。」ということでした。

不開示決定通知書。「フェブサイト」は誤字。

そのほか新吉田線についてインターネットで調べても中止についてヒットしなかったことから、地元周知の資料等を情報公開請求したところ、「不存在」という通知で、中止にあたり地元説明は、市議会議員を含めて行われていませんでした

都市計画法第66条では、

前条第一項に規定する告示(※1)があつたときは、施行者は、すみやかに、国土交通省令で定める事項を公告するとともに、国土交通省令で定めるところにより、事業地内の土地建物等の有償譲渡について、次条の規定による制限があることを関係権利者に周知させるため必要な措置を講じ、かつ、自己が施行する都市計画事業の概要について、事業地及びその附近地の住民に説明し、これらの者から意見を聴取する等の措置を講ずることにより、事業の施行についてこれらの者の協力が得られるように努めなければならない。

(※1)事業認可の告示等

とされています。
これはあくまで都市計画事業認可のときと、事業地を編入する事業計画変更認可のときのお話ですので、事業中止のことは該当しないと思われます。法律に詳しくはありませんが、都市計画事業中止時に周知する義務等については法律で規定されていないものと思われ、周知しないからといって違法ではないと思われます。(法律は事業途中の終了を想定してないような気がする)

しかしながら、逆に法令を解釈するならば、事業の中止により、都市計画事業認可によって生じていた土地の有償譲渡や土地の形質の変更の制限が解除されることから、一定の周知をするのが道理ではないかと思います。また、事業施行に協力した住民への周知や、税金によって事業を行っている以上、何も説明がないというのは、いささか不誠実と思わざるを得ません。

1点補足しますが、私はこの整備形態の事業を中止については賛成です。現地の状況などから、ここまで大規模な道路は必要なく、代替の方法で足りると考えるためです。

事業中止の意思決定

この事業の中止(延伸を行わない)について、意思決定の文書を情報公開請求したところ、以下の文書が一部開示されました。(添付文書の横浜市以外の氏名(警察担当者の名前)が非開示)

件名:都市計画道路新吉田線の事業認可について【方針伺】
起案日:2021年3月8日
決裁日:2021年3月31日

添付資料以外の本文が以上の通りです。

それによると、先述の横浜市公共事業評価委員会の対応方針等を踏まえ、都市計画事業は完了(終了)することとし、都筑IC以東は都市計画変更(廃止)以西は区域の変更(縮小)することで検討することとしています。

しかしながら、文書起案から5年が経とうとしている現在でも、都市計画変更について動きは見られません。

新吉田線周辺の現況

都筑IC以東の現道(左の山が現計画の土地)

都筑IC以東の区間には、片側歩道の幅員8m程度(車道6m程度)の現道が存在し、綱島・新吉田方面から都筑ICにアクセスするメインルートとなっています。

個人的にもこの道路で最低限は事足りると思っているので、都筑IC東側区間は、現在の都市計画の線形は廃止でいいと思います。現道は、大型車等が走るにはやや狭いので少し広げるとなおいいと思います。また、現状市街化調整区域なのでいいですが、市街化区域へ編入もしくは沿道が市街化するようなことがあるのであれば、両側歩道は欲しいところです。

そうとは言わず、獣道と化した草だらけの現在の歩道は何とかすべきです。写真は冬なので草は枯れてますが。

都筑インター入口交差点から

第三京浜を跨ぐ区間は、現在はインターへの出入り車両と自転車歩行者しか横断できません。

インターへのランプには準備工が既にされています。

東側現道へ繋ぐ一般道は欲しいところです。

新吉田中川線

新吉田中川線予定地

都筑インター入口交差点から西側、勝田折返所バス停付近に向かって、「新吉田中川線」が2015年9月4日に都市計画決定されました。

都市計画素案時点での説明会資料では、「平成18年度の道路整備予算等を基に平成20年に作成した計画では、第2期(平成28年度~37年度頃)に事業着手する予定としています。都市計画決定後、できる限り早期に着手できるよう関係機関等と調整します。」とされていました。

しかしながら現時点で事業に着手していません。

また、その「平成20年に作成した計画」は、計画そのものをしれっと削除したため、現在は着手時期を公表していません。

まとめ

道路整備の要不要については色々な意見があると思いますが、状況の変化を踏まえて「事業継続の意義がない」と客観的に判断し、中止すること自体はあってしかるべきだと思います。しかしながら、市民に説明しない態度や、説明がうやむやになるような態度はいただけません。横浜市は周辺自治体と比べてかなり多い印象です。そんな雑な行政運営をしていたら、そのうち信用されなくなると思いますけどね。

てかまぁ、普通の自治体は、周辺環境が大きく変わってないのに途中で中止になるような事業を最初からやらないんだと思うけど。

撮影日:2026年1月3日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。

コメント

  1. 匿名 より:

    これって新吉田中川線とか新吉田日吉線も…

    • 隣の県民 より:

      よくセンターに買い物に行く際に都筑を利用するので気になってました。いつもはインターを出たらしゃぶ葉の信号を右折してゴリラの前まで行きますが、クネクネしていたり一部狭くてインターから行きやすい道は無いのかなと思ってました。インターから真っ直ぐにセンターの方まで計画道路があるなら便利でしょうが、交通量が増えて周辺住民からしたら嫌なのかなと想像します。とはいえ、住民説明をしない横浜市は行政として職務を全うしてるかというと不適切ですね。

  2. 横浜万歳 より:

    西側もこのまま放置されそう・・。

  3. のぶひこ より:

    新吉田線の近所の住民です。しれっと終了するのは役所の対応として如何なものかと思いますが、記事にもある様に都筑IC以東は現道があり不要な道なので終了で良かったと思っています。現道の歩道はジョギングのコースに良いのですが、ご指摘の通り路面が荒れ果てていて本当に残念。あと横浜市の事は最初から信用してません。

  4. うめ より:

    地元住人的にはインターと現道の工事のために形だけ事業認可していたという印象で特に反対運動とかあった記憶がありませんでした(反対運動のソースって何かあったりするのでしょうか)し、横浜市としても本命は現道拡張なんじゃないかなという感触でした
    多少金をかけられるならローソン前のS字を直線にして欲しい気がしますが皆さん言う通り現道拡張して第三京浜に橋をかけるだけで全然問題ないと思います
    歩道は小中の頃に学校行事でインターそばの盲導犬の訓練施設や老人ホームに行く時に通った記憶があり、最近はどうしてるのかは気になってます……
    ところで冒頭の本線車道部ですがこれも情報開示すれば見れたりするのでしょうか
    思っていたのと線形が違い、横浜市HPでも都市計画図でも見た記憶が無いので気になりました

    • 管理人 管理人 より:

      地元の反発については、議会等で発言があるほか、公共事業評価資料にもその記載があります。
      ただし、どの程度のどんな反発だったかはわかりません。

      車道線形の図は、情報公開請求した文書「都市計画道路新吉田線の事業認可について【方針伺】」の添付資料、計画平面図から拾ったものです。
      計画平面図は、都市計画図と同程度の縮尺(1/2500)でさほど詳しいものではありません。また、実際には設計のなかで計画が変わる可能性もあるという程度の図です。

      ちなみに、都市計画道路が認可され、事業期間中は、関係図書が縦覧(法律用語ですが閲覧と意味は同じです)に供されます。
      その図書のなかに「設計の概要を示す図面」というのがあります。上の「計画平面図」がその図面なのかは不明です。
      現在はすでに事業を終了しているため、縦覧はできませんが、もしかしたらこれを開示請求すれば、出てくるかもしれません。
      ただ、既に事業終了してるため非開示になる可能性もありますし、文書の保存年限もどれくらいかはわかりません(こういうのは永年か数十年ある気がするけど)。

      • うめ より:

        いろいろありがとうございます
        事業期間中なら工事をはじめて無くても概要は開示でなく縦覧で出てくること、はじめて知りました
        色々関係文書があって縦覧と言う形で言えば誰でも見られるならせっかく事業ごとに作ってるwebページに上げれば良いのにと思いますがこの件の事とか考えると高望みみたいですね……

        • 管理人 管理人 より:

          この「縦覧」という手続きは、都市計画法や道路法など、色々な手続きで行われます。例えば、都市計画の案を定めたとき、道路の区域を変更したとき、供用開始の手続きをしたときなど、たくさんあります。

          この手続きについても少し問題、というか時代遅れだと思っていて、仰るようにWEB掲載を原則にすべきだと思っています。(手続きの数が多いので全部は無理かもしれませんが)
          また、情報公開制度が確立する前からある手続きなので若干矛盾が生じていますが、縦覧期間後でも情報公開請求をすれば時間はかかりますが出て来ます。非開示になったことはないです。

          また、現行の縦覧の手続きにおいても、写真撮影の可否、コピーの可否、読み上げ録音の可否、トレース(模写)の可否、個人情報記入の有無、など、自治体によってまちまちです。案件ごとにルールを変えることができ、不公平が生じ、すべて拒否すれば知る権利の阻害ともとれると考えています。

          (これは横浜市ではなく法律の問題)

  5. C.L. より:

    超近所の者です。
    歩道はアレでも少しは良くなったんです…
    (昔はもっと細くて整備されてなくて歩道なんて合って無いものだった)
    とはいえ定期的に除草などの整備やって欲しいですね…

  6. 匿名 より:

    クソ過ぎ。都筑からニュータウンへ行く道もよく無いし、なぜこう言う道をしっかり作らないのか

    • ゴーちゃん より:

      このような道路拡張整備工事が横浜市磯子区屏風浦の交差点片側車線、歩道と車道の高さがあわない感じがし雨水の捌け口もあわない、数十メートルの工事が中途半端なままで長い期間になります、、新年度予算で再工事なのでしょうか、私の考えすぎなのでしょうか、いずれにしても横浜市民はため息ですね。

      • 管理人 管理人 より:

        屛風ヶ浦交差点付近の工事については詳しく存じ上げませんが、ストリートビューを見る限り国道16号の工事かと思われます。これを見る限りでは、至って普通の工事順序だと思います。

        この屛風ヶ浦の事業では、交差点改良事業として、道路を少し広げ、右折レーンを設置し、合わせて電線共同溝を整備する工事を行っています。直轄国道なので事業者は国です。横浜市は関係ありません(負担金はありますが)。
        現在は磯子駅側の歩道の再整備が行われた段階かと思いますが、京急線側の歩道も再整備し、最終的に右折レーンを整備する計画です。

        道路を広げるため、横断勾配なども変化するため、街渠や集水桝の位置は既存の位置とは変わってきます。したがって、新しい集水桝を設置途中の段階では、既存の道路と高さが異なり、パッと見では不思議な状態となることがあります。
        工事をどのような順序で行うかは調べても出て来ませんが、おそらく今後は京急線側整備→中央分離帯整備→車道歩道という流れになるんじゃないかなと思います。この間に車道の切替えは何回か行われるかなと思います。

        舗装には継ぎ目が極力少ない状態がよいですし、何度も舗装しては掘っては不経済です。したがって、工事中は通行の支障にならない部分は段差が生じたままとすることもあります。

        また、電線共同溝を400m整備するのに、計画から完成間で、一般的に7年掛かるとされています。既に埋まっているガスや水道との調整や、様々な切回しが生じるためです。このため、表面上はあまり変わっていなくても、時間がとてもかかります。

        一度に多くの予算を付けられればそれも早く進むことは確かですが、交差点改良レベルだと、国の予算であっても1年の予算は限られるのが現状です。

        地元にはもしかしたら説明はされているのかもしれませんが、ため息をついてしまうのは、広報が少し足りないからかもしれませんね。こうした事業をするためには地元の理解と協力が欠かせませんから、今後はもっと分かりやすく発信することも、重要になってくるのではないかと感じます。

        参考:https://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000921270.pdf

  7. 匿名希望 より:

    横浜市の道路行政のいいかげんさは、環状4号を見ればよく分かる。道路車線数がコロコロ変わる設計施工。現在でも上瀬谷は際たるもの。税金の無駄遣いと言っていいかも。
    是非、環状4号についても明らかにしてください。

  8. 774 より:

    横浜市の事業とはいえ、その下部組織の都筑区が住民への説明をすべきだと思うけど
    そもそも用地取得が始まってもいないような状況なので仕方ないかな
    それよりもバカみたいな迷路になった港北インターの方が腹がたつ

    • 管理人 管理人 より:

      横浜市の区は行政区なので、誰が説明しようが横浜市なので変わりはないと思いますが、区役所だと土木事務所でしょうか。個人的には、責任の所在は本庁の道路局なんじゃないかと思いますけどね。
      それとこの路線の大半は港北区です。都筑ICは港北区に、港北ICは都筑区にあります。

タイトルとURLをコピーしました