放射第35号線・36号線(要町通り延伸部) 排水管などの工事進む 進捗状況2025.1

練馬区で事業が行われている放射第35号線・放射第36号線の進捗状況を見て来ました。

昨年、平和台トンネルが開通したところですが、引き続き周辺道路の整備が続けられているほか、未開通部分でも排水管などの設置工事が進められています。

事業概要

放射第35号線豊島区豊玉町三丁目から埼玉県境に至る延長約8460mの都市計画道路です。放射第36号線豊島区要町一丁目から練馬区平和台三丁目に至る延長約4270mの都市計画道路です。

このうち上記で赤色で示した区間で事業が行われています。現在の要町通りを延伸し、新大宮バイパスに接続する計画です。

施行者は東京都で、都道として整備されます。なお、事業認可が図の通り異なります。

2004年(平成16年)12月28日に事業認可された区間は、延長約1,330mで、放射第35号線(早宮・北町)と呼ばれています。環八通りとはアンダーパスで立体交差します。


2011年(平成23年)12月1日に事業認可された区間は、延長約1,970mで、放射35・36号線(小茂根・早宮)と呼ばれています。

放射第35号線(早宮・北町)
施行者東京都
延長約1,330m
代表幅員40m
事業施行期間2004年12月28日~2031年3月31日
一部暫定開通環八通り~川越街道間(2020年3月30日15時)
一部暫定開通平和台トンネル(2024年2月24日16時)
2024年3月14日現在
放射第35号及び35号(小茂根・早宮)
施行者東京都
延長約1,970m
代表幅員40~50m
事業施行期間2011年12月1日~2031年3月31日
2024年3月15日現在

 

2024年1月15日追記

環八通りをくぐる平和台トンネルについて、2024年2月24日16時に暫定2車線で交通開放されました。


この枠内の情報は随時更新されます。記事本文の情報と枠内の情報に時間的差異が生じる場合があります。

放射第35・36号線(小茂根・早宮)

環七通りと交わる武蔵野病院前交差点開進第一小学校交差点間は、「小茂根・早宮」区間として事業が行われています。

この区間では、開進第四小学校付近~氷川台駅付近で排水管の設置工事が行われていました。

撮影位置はこの通りです。(周辺のGoogleマップ

①武蔵野病院前交差点(地図

この先が事業区間です。

この先、写真②までの区間では、2022年度~2023年度にかけて排水管の設置工事や、旧環八東工区事務所の解体工事が行われました。

現地時点では、写真①~②の区間は工事は行われていません。

関係ありませんが・・・

武蔵野病院前交差点から南側の要町通り歩道では、路面補修と点字ブロックの補修工事が行われました。

本記事の道路整備とは関係なく、普通の維持工事です。

もともとここの歩道舗装はタイルが使われていましたが、補修後には型押しアスファルト(ストリートプリント)が採用されています。これはアスファルトに型を押し付けて模様をつくり、その上に色付けするもので、最近のトレンドだったりします。最近は事例も多くそこまで珍しいものではなくなってきましたが、都道での施工は初めて見た気がします(やっているところあると思うけどね)

普通歩道舗装は透水性アスファルトを用いますが、今回の歩道は既設舗装がタイル(タイルの下はコンクリート)であったため、タイルを剥がしてコンクリートの上に細粒舗装3cmを乗っけているようです。これだと水がしみこまないので、表面排水には考慮しているようでした。

透水性アスファルトは表面の空隙が大きいので、透水性アスファルトに型押しすると、ザラザラした表面で、あまりタイルっぽく見えず、見た目ダサくなるので、細粒や密粒にやるのが個人的にはいいと思います。

路面補修工事(6四の5)及び視覚障害者誘導用ブロック設置工事(6四-1)
2025年3月中旬まで
常陸建設株式会社

多摩市の事例↓

②の地点(地図

写真②から氷川台駅までの区間では、断続的に排水管の設置工事などが行われています。

工事件名は「街路築造工事及び排水管設置工事(5四-放36小茂根)」で、2025年3月上旬までの予定で、七海建設株式会社が施工しています。

設計図書によると、工事内容は場所により異なりますが、主に排水管の設置事業地整備を行うようです。排水管も計画されているすべてで整備するのではなさそうです。

③の地点(地図

この区間では、既に工事用道路歩行者用暫定通路が整備され、歩行者と自転車に限っては通り抜けることができます。道路本体の工事は特段行われていません。

今回の工事では道路の高低差処理のための一部の擁壁なども整備し、事業地整備などを行う模様で、排水管も部分的に整備される模様です。

③の右側(地図

高低差処理のため、場所によっては区道が閉鎖されています。

④の地点(地図

これも部分的には予定地の防塵舗装が行われ、表面排水のためU型側溝の設置が行われています。

⑤石神井川東側(地図

武蔵野病院前交差点~氷川台駅間には用地未取得地が数箇所あります。写真⑤の地点がやや固まっている印象です。

東京都のサイトによると、放射第35・36号(小茂根・早宮)用地取得率は88%で、1年前から3ポイント増加しています。

⑥石神井川の橋梁(地図

石神井川に架かる橋は既に上部桁仮設まで完了していますが、橋面舗装中央分離帯の構築は行われていません。これらは今回の工事で施工される模様です。

⑦氷川台駅前(地図

氷川台駅前も未取得の用地がまとまって残っている状況です。

⑧都営早宮一丁目アパート10号棟付近(地図

氷川台駅の西側は徐々に用地の取得が進んでいる印象です。やや開進第一小学校前が残っているかなという感じですかね。

今回の工事で、この付近の用地取得地の管理工事が一部行われています。

⑨開進第一小学校前(地図

気のせいかもしれませんが、平和台トンネルが開通してから交通量が若干増えた気がしますね。先日公表された平和台トンネル暫定開通による効果では、この断面の交通量には触れられていませんでしたが。

放射第35号線(早宮・北町)

早宮・北町」区間では、主に平和台駅前交差点周辺の街路築造工事及び電線共同溝設置工事、並びに北町西小学校北交差点付近の横断歩道橋設置工事が進められています。

撮影位置はこの通りです。(周辺のGoogleマップ

現在行われている工事は「街路築造工事(3四-放35早宮)」で、2025年2月上旬までの予定で株式会社関谷舗道が施工しています。

平和台駅前交差点付近の表面の整備を行うもので、3年以上続けられています。この工事の途中で平和台トンネルが開通し、その後も現道部分の整備が続けられています。

平和台駅前交差点付近では「電線共同溝設置工事(5四-放35早宮・北町)」も行われています。施工者は桐井電設工業株式会社で、2025年3月中旬までの予定です。

⑩トンネル東側(地図

平和台トンネルの開通時点では南側歩道部は暫定形態で、旧現道部が残った状態でしたが、開通後にはその部分を中心として工事が進められてきました。

また、新しく始まった電線共同溝の設置工事では、主に南側歩道に電線共同溝を設置している模様です。

⑪平和台駅前南側歩道(地図

かつては、現在の平和台トンネルの南側を対面通行していて、歩道部は2.75mくらいしかありませんでした。

現在はトンネルを挟み上下線が分離した構造で、車道部は道路中央に寄ったことで、歩道部はかなり広がりました

都の道路整備工事ではありませんが、平和台駅前交差点では、環八通りを横断する地下通路の整備が練馬区により行われています。

平和台駅1番出口~マクドナルド方面に地下通路を整備するもので、工事件名「仮称環状8号線横断地下通路整備工事」がフジタ・総成建設共同企業体により、2025年9月11日までの予定で行われています。

⑫平和台駅前交差点松屋側から(地図

正直工事の気配があまりしません。

2月7日金曜日には、工事に伴い横断歩道の移設が行われるようで、その準備がされていました。(1月25日撮影)

⑬北町西小学校北交差点北側(地図

2020年に開通した北町西小学校北交差点北側では、横断歩道橋の整備が行われています。

学区域を分断している関係で以前から要望があったものと聞いています。

工事件名は「横断歩道橋設置工事(5四-放35北町)」で、2025年1月下旬までの予定で、株式会社エフォートが施工しています。(1月25日撮影)

なお、基礎工事は「横断歩道橋基礎工事(5四-放35北町)」で、双栄基礎工業株式会社が施工しました。

なお、この横断歩道橋の工事は入札不調を繰り返し、
基礎工事
・横断歩道橋基礎工事(4四-放35北町) 2022年9月29日 →不調
・横断歩道橋基礎工事(4四-放35北町)その2 2022年11月24日 →不調
・横断歩道橋基礎工事(4四-放35北町)その3 2022年1月26日 →不調
・横断歩道橋基礎工事(5四-放35北町) 2023年6月8日 →落札(率99.9%)

本体工事
・横断歩道橋設置工事(5四-放35北町) 2023年8月10日→落札(率100.0%)

エレベータ工事
・横断歩道橋エレベータ棟建設工事(5四-放35北町) 2023年11月29日→不調
・横断歩道橋エレベータ棟建設工事(6四-放35北町) 2024年6月6日→不調
・横断歩道橋エレベータ設置工事(6四-放35北町) 2024年12月18日→落札(率92.0%)

と、なっています。
エレベータ工事は最後の工事が予定価格が倍近くになっていて、当初昇降機を別発注にしようとしていたのを合併したように見えますね。詳細は不明ですが。

入札情報を観察している感じ、そもそも現道、とりわけ幹線道路に架かる橋の工事や現場の狭い工事は嫌われやすい傾向が高いほか、道路以外の地下鉄や公営住宅、公共施設内のエレベータ工事も近年入札不調が相次いでいます。

現時点ではエレベータ工事は始まっていませんでした。

撮影日:2025年1月25日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。

コメント

  1. とある自治体職員 より:

    ストリートプリント舗装って表面の劣化とかはどうなんでしょうかね?
    カラー舗装の劣化とか見ていても、インターロッキングに比べると割かし直ぐに塗装が剥がれたりしそうなイメージがありますが、、、

    歩道だからそんなに劣化しないと想定してるんですかね。
    インターロッキングに比べれば施工性は圧倒的にいいでしょうから、補修回数が増えても問題ないっていうのもあるのかもしれませんが。

    • 管理人 管理人 より:

      車道に施工した箇所はダメになっているところが多いですね。
      薄層カラー舗装や溶融噴射式カラー舗装でも数年で剥げてくるので、ストリートプリント系の塗料はもっと剥げやすいと思います。

      これは型押しはしていないものですが、黒くなっています。

      歩道に施工したもので劣化しているのはまだ見たことがありません。
      ただ、時間の問題だと思います。

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