多摩川の日野橋で行われている架替え事業では、仮橋の前後の区間において切回し工事が始まりました。
事業概要
多摩川に架かる日野橋では架け替え事業が行われます。
日野橋
日野橋とは
日野橋は多摩川に架かる都道256号八王子国立線の橋です。左岸側（北側）は立川市で、右岸側（南側）は日野市です。道路は甲州街道として親しまれています。
橋が架けられたのは1926年のことで、それまでの渡し船（日野の渡し）に代わって架けられたものでした。当時は国道8号で、1952年に国道20号に指定されました。1964年には大規模改修が行われ、幅員などが広げられたそうです。2007年4月1日には、日野バイパスの開通に伴い旧道となったこの区間は都道に移管されました。
架け替え
2020年度より架け替え工事に着手することになりました。
2019年10月には台風19号により橋の一部が損壊する被害が出て、2020年5月に復旧したところですが、架け替えはそれ以前より計画されていたものです。
事業は約12年かかる計画で、2020年11月より1年目の工事が始まりました。
風洞実験で使用された新しい日野橋の模型
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写真等
始まった工事は、「日野橋切廻し道路工事」で、2024年11月下旬までの予定で、岩田地崎建設株式会社が施工しています。
道路工事における「切回し」とは、工事のために迂回路に道路を切り替えることをいいます。
当初、2022年度の年間発注予定に掲載されていましたが、2022年度中の発注はありませんでした。2023年6月頃に仮橋の上部工事が完了し、おそらくそのすぐあとから切回し工事に着手する予定だったのではないかと想像しています。
2023年1月になって「仮設道路詳細修正設計（南西－日野橋その２）」が特命随意契約されており、入札情報サービスによると、「仮設道路及び新橋道路のそれぞれの自転車通行空間の見直しを実施するためするため」と記載があります。したがって、この切回し工事は、当初発注予定だった切回し工事の内容・設計を変更し、2023年度になって発注されたのではないかと思われます。
現在のところ施行者である東京都と南多摩西部建設事務所のサイトにおいて発表はありませんが、完成時期に若干の遅れが生じたのか気になっています。
切回しは、橋の前後の区間でS字を描くように築造される予定です。
現在はまだ大きく工事は始まっていません。右岸側に現場事務所が置かれているほか、土砂が仮置きされている状況です。
この工事によって、道路を仮橋に切回し、橋の前後の交差点も移設される予定です。この工事完了後に現在の日野橋は使用終了するものと思われます。
仮橋は、過年度までの工事によって架設は完了しています。
橋の舗装や照明の設置などは未了であるため、今回の工事で施工します。
左岸側では堤防の工事も行われます。
河川区域内での工事は、非出水期のみの施工と制限されるため、早い時期に工事を行うのではないかと思われます。
左岸側には日野橋水位観測所があり、切回し道路築造の支障となります。
今回の工事で、この観測所の移設工事も行われる予定で、現在よりやや上流側に移設される模様です。
工期から鑑みると、早ければ今年暮れごろにも切替えとなり、現在の日野橋は使用終了となるものと思われます。
撮影日：2024年2月10日 記載内容は執筆日または撮影時のものです。変更があった場合も追記できていない場合があります。
コメント
昔、日野橋のそばに住んでいた。
取り壊し直前のボロ家で、家賃10,500円だった。
懐かしいなぁ…。
「日野橋水位観測所」の取壊しスケジュールを工事担当者から聞きました。8月20日から仮囲い設置、21日から23日にかけて解体の予定とのことです。
立入はできませんが、解体中は囲いの外から内部が見えるそうです。新しい観測所は少し離れた所で5月頃から既に稼働中です。
このスケジュールに関しては観測所に愛着のある方になら拡散してもよいとのことですので、お知らせ致します。